
社労士の仕事って食えないと言われるが本当なのか?
儲かるのか儲からないか教えてほしい。
こうした疑問に答えます。
結論から言うと以下のとおりです。
- 社労士の仕事は食えないわけではなく、食える資格である。
- 社労士の仕事は儲かるとは言えず、儲かりにくい。
社労士の年収については過去記事をご参考に。
以下、理由を解説していきます。
本内容の構成
1.社労士の仕事は食えない?食える資格?
2.社労士の仕事は儲かる?儲かりにくい?
3.社労士の仕事の食える・食えないのまとめ
1.社労士の仕事は食えない?食える資格?
社労士の仕事は十分食える資格です。
社労士に限らず、ですが士業全般に言えます。十分に食えます。
ここで食えるというのは最低限の生活ができるレベルを言い、年収300万円ぐらいあれば十分食べていけます。
一般的にフリーランサーの年収は100~200万程度と言われており、この最低限の生活すらできていない人がほとんどです。
というのも、士業が十分食えるといえる理由は以下のとおりです。
- ⓵初期投資費用がそれほどかからない。(費用は50万円程度あればよい。借金の心配がない。)
- ②ランニングコストもそれほどかからない。(かかるとすれば営業・広告費用だが数十万円程度。)
- ③仕事の単価が高め(1件あたり数万円~数十万円。)
これに加えて社労士の場合、顧問料もとれるわけですが、1件あたり相場7万円として、毎月5件のクライアントを確保できればそれだけで毎月35万円の収益が入ります。十分に食べていける資格です。
ここで将来性についても補足しておくと、将来仕事がなくなるというわけでもないです。
理由は以下のとおりです。
- ⓵社労士の仕事は企業の労務管理をサポートすることであり、社労士の独占業務。
- ※第3者の参入障壁が高い。
- ②社労士のクライアントのほとんどは中小企業。
- ③中小企業は、労務管理まで自分で対応することは難しく、今後も変わらない。
- ④社労士のニーズは(中小企業には)依然として高いままである。
このため、社労士の資格をとれば食べていけることは今後も十分可能といえます。
2.社労士の仕事は儲かる?儲かりにくい?
ただし、社労士の仕事は儲かるかと言われると微妙であり儲かりにくい資格です。
社労士の平均年収は約500万円と言われており、それほど高くはないです。
もちろん社労士で年収1000万円を超えている方もいますが、上位10%あたりであり、それほど多くはないです。
なぜ社労士は儲かりにくいかと言われると以下の理由が考えられます。
- ⓵クライアントのほとんどは国内中小企業
- ②書類代行の単価・顧問料が安め
- ③専門分野の幅が狭い。差別化しにくい。
⓵クライアントのほとんどは国内中小企業
これは行政書士・司法書士にも言えますが、クライアントが国内中小企業のみでは儲かりにくいです。
つまり、社労士、行政書士、司法所為は、国内中小企業の景気に稼ぎが左右されがちです。
もちろん、国内中小企業を多くクライアントをとれば儲かりますが、大企業や外国をクライアントとするよりも稼ぎは縮小ぎみです。
これに対し、弁理士は大企業や外国をクライアントにもてるので、弁理士の方が正直儲かり易い士業です。
弁理士について興味のある方はまとめ記事をご参考に。
②書類代行の単価・顧問料が安め
また、社労士の仕事の単価は安めの傾向です。
書類作成の中でも多いのが、「就業規則の作成」であり、相場は約15万円となっています。
数を多く取れば稼げますが単価が50~100万円の仕事というのはほぼなく、薄利多売を目指す必要があります。
さらに、顧問料は相場が月7万円ほど(クライアントの従業員数によりますが)であり、これまた数を多くとっていく必要があります。
もちろん、営業が得意であれば、年収1000万円超えは可能ですが、営業が得意でない方は稼ぎは厳しいでしょう。
一方で、勤務形態も考えられますが、社労士事務所で働く場合年収は安いです。
これは司法書士にも言えます。行政書士はそもそも勤務形態はありえません。
行政書士は就職先がない話は過去記事でまとめています。
③専門分野の幅が狭い。差別化しにくい。
また、社労士の場合、業務の分野の幅は狭く(「給与計算」「労働」「年金」「保険」)、同業の数は一定数あるのでなかなか仕事がとりにくいことも理由に挙げられます。
3.社労士の上位10%以上は年収1000万円以上。
ただし、社労士の場合、上位10%以上は年収1000万円以上であり、集客がうまいと稼げる資格ではあります。
また筆者は他士業ではありますが、同業の集客レベル(集客力)はそれほど高くないように思います。
また、士業の場合、飲食店など他のフリーランサーと違って、お客さんをとることにそれほど困難性はないといえます。
理由など詳しくは過去記事でもまとめています。
このため、本気でやる覚悟があるのであれば上位10%以上は余裕で狙えるのではないかと思います。
特に体力的に問題がない20代・30代の方にはおすすめの資格といえます。
4.社労士の仕事の食える・食えないのまとめ
社労士試験は早めに合格しておくべきです。
試験勉強に時間を消耗していると、いつまでも社労士で成功しません。
社労士試験は1年で合格できる試験です。勉強法が間違っていなければ努力でカバーできます。
勉強法と通信講座を過去記事で紹介していますのであわせてご覧ください。