
社労士試験を受験したいけど受験資格ってあるのか。
高卒なら受験できないの?

社労士試験は受験資格があります。大卒なら問題ないですが、高卒だと一定の条件が必要です。
本内容では、高卒が社労士試験を受験できる条件をわかりやすいように解説していきます。
社労士士試験は行政書士試験と並ぶ士業の人気資格です。
行政書士 | 社労士 | 司法書士 | |
受験者数(2020年度) | 41,682人(増加傾向) | 34,845人(微増傾向) | 11,494人(大幅減少傾向) |
行政書士試験とともに、今後は社労士試験の受験者数は増加すると予想されます。
行政書士試験の受験者が爆増することが予想される理由は過去記事で解説中。
ここで、各士業の受験資格を比較すると以下のとおりとなります。
行政書士 | 社労士 | 司法書士 | |
受験資格 | なし | あり | なし |
社労士は行政書士・司法書士と違って受験資格があるので注意が必要です。
大卒(短大含む)であれば問題なしですが高卒であれば一定条件が必要なので本内容でわかりやすいように解説していきます。
なお、行政書士なら受験資格なしですのでどっちか迷ったら行政書士をおすすめします。
理由などはこちらの記事でまとめます。
1.社労士の受験資格をわかりやすく解説
社労士の受験資格をわかりやすく解説すると以下のとおりとなります。
- ⓵学歴(短大卒・大卒・高専卒など)
- ②実務経験(特定の実務経験3年以上。後述。)
- ③国家資格保持者(特定の資格の保持者。後述。)
上の⓵~③のいずれかの条件を満たす必要があります。
参考:「社会保険労務士試験オフィシャルサイト「社会保険労務士試験の受験資格」」
学歴が一定以上ある場合、以下のいずれかの書類が受験申込時に必要となります。
- 卒業証明書もしくは修了証明書又はうつし。
- 卒業証書のうつし
- 学位記のうつし
2.高卒が社労士の受験資格をとる方法
大卒以上であれば、社労士試験の受験資格はありますが、高卒の場合は、実務経験を備えているか、あるいは特定の国家資格を備えているかいずれかの方法が必要となります。
⓵実務経験を備えていること
高卒の方の場合、特定の実務経験を備えていることにより社労士の受験資格をとることができます。
具体的には以下のとおりです。
- ⓵公務員として3年以上実務経験を積んでいること
- ②社労士事務所や弁護士事務所(法律事務所)で3年以上実務経験を積んでいること
- ③労働組合の職員、個人事業者として労働社会保険諸法令に関する事務を3年以上積んでいること
現実的にありそうなパターンは⓵か②です。
もし高卒の方が将来的に社労士を目指すのであればまずは「社労士事務所」や「法律事務所」で3年以上働きながら試験勉強をすることがおすすめです。
なお、受験資格の条件としては、「社会保険労務士若しくは社会保険労務士法人又は弁護士若しくは弁護士法人の業務の補助の事務に従事した期間が通算して3年以上になる者」とあります。
勤務形態が、正所員であろうと契約所員であろうとアルバイトであろうと問題ないことになります。
また「通算」なので3年以上連続して勤務する必要はありません。
この場合、受験申込時に「実務経験証明書」を提出する必要があります。
実務経験証明書はこちらのサイトからダウンロード可能です。
実務経験証明書は履歴書のようなものであり、職場のサインや証明は不要です。
②特定の国家資格を備えていること
あるいは特定の国家資格を備えていれば、高卒の方でも社労士試験の資格が認められます。
具体的には以下のとおりです。
- 国家公務員関係の資格(総合職・一般職など)
- 弁理士・行政書士など士業の資格
- 情報系の国家公務員資格
- ガス主任技術者試験など技術系の国家公務員資格
- キャリア・コンサルティング技能検定など
くわしい一覧はこちらのサイトからご覧できます。
この場合、受験申込時に以下のいずれかの書類を提出する必要があります。
- 合格証明書またはその写し
- 合格証書の写し
特に行政書士やキャリアコンサルティング技能検定の資格の保持者は多いので、これらの資格をもてば高卒の方で社労士試験を受験することはできます。
もし、実務経験や資格のいずれも満たしていないけれど、社労士を目指す場合は、まずはアルバイトでもOKなので社労士事務所へ転職することをおすすめします。
ただし3年以上の勤務期間が必要ですので注意してください。
特に社労士にこだわりがないのであれば、同じ難易度の行政書士をおすすめします。
行政書士の難易度については過去記事でもまとめています。
3.社労士の受験資格のまとめ
社労士試験は、毎年受験申込期間は4月中旬から5月末までですので注意が必要です。
特に大卒の場合は、別途卒業証明書を取り寄せる場合も多く時間がかかりますので注意しておきましょう。
また、試験日は通常8月下旬です。
合格のために必要な時間は最低500時間と言われています。
このため、社労士を目指すのであれば今すぐにでも勉強にとりかかることをおすすめします。
本ブログでは社労士の難易度・勉強法・おすすめの通信講座も紹介しているのであわせてご覧頂くと効果的です。
社労士の難易度
社労士の勉強法
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