弁理士試験を独学で突破したいけどいけそう?
これから弁理士試験を受けようと考えている方で独学で勉強したいという方は多いと思います。
果たして弁理士試験は独学で合格できるのか!?
筆者も最初は独学で考えたこともありました。
結論を言うと、弁理士試験で独学に合格することは無理ではないがやめとけです。
なぜやめとけなのか。本内容を読んでいただければ理解できると思います。
独学で勉強すると多くの犠牲をともないますので、通信講座なり利用して勉強するのが賢いです。
勉強法とおすすめの通信講座はこちらの記事で紹介しています。
-
-
弁理士試験の勉強時間を最短で一発合格する勉強法【合格者が教えます】
続きを見る
1.弁理士試験に独学で合格できるのか!?
弁理士試験には「短答試験」「論文試験」「口述試験」の3つの試験があります。
なお、ここでは論文試験の選択問題は省略します。
各試験について独学でも合格できるか結論をまず言うと以下のとおりです。
ポイント ①短答試験➤独学で合格は可能 ②論文試験(必須)➤独学で合格は難しい ③口述試験➤独学で合格は可能
順番に詳しく説明します。
①短答試験
短答式の問題は、各法律の条文を一言一句理解し、かつその趣旨も理解しておくことが重要です。
これに加えて、更に過去問で演習してわからないところをしらみつぶしでつぶしていけば独学でも合格は可能です。
②論文試験
論文試験の選択科目は独学でも合格可能ですが、必須科目は独学では難しいです。
理由は、大きく2つあります。
ポイント 〇論文試験対策に適した市販のテキストがあまりない 〇論文試験では答案の書き方に独特のテクニックがあり、これを知らないと不利になる
特に重要なのは、2つ目です。
論文試験に合格するコツは誰もが解答している論点を落としていはいけないことです。
論文試験が難しい理由は、答えがわかっていても論点を知らず知らず落として減点対象となってしまい合格できないためです。
このようなことがないように受験生は予備校で弁理士講座を受講して講師から論文の答案テクニックを学びます。
受験生のほとんどが圧倒的に資格スクールを受講する中で、独学で立ち向かうのは厳しいと思います。
③口述試験
口述試験は独学でも合格できます。
口述試験の過去問をしっかりとやっておけば受かる試験です。
口述試験のおすすめのテキストはLECの口述アドバンステキストです。
多少答えがあやふやでも今は試験官も緩いそうで助け舟を出してくれたりして合格しやすいようにしてくれます。
弁理士試験に独学で勉強する方法
以上のとおり、「短答試験」については独学は可能ですが、「論文試験」については、答案の書き方が合否を決めるポイントになりやすく独学だと圧倒的に劣勢に立ちやすいため厳しいです。
ただし、無理ではありません。
実際に3年で独学で合格できた知人もいます。
もし、論文試験の対策を独学でやるなら論文対策用のレジュメをメルカリなどで入手するか、あるいは論文対策のもに通信講座だけでも購入することがおすすめです。
前者でもよいのですが、意匠法が2020年に大きな法改正がされているので、資格スクエアであれば15万円ほどの予算があれば後者をおすすめします。
この講座では、論文の解き方と書き方を一通りマスターできアウトプット量も豊富ですので論文対策を効果的にみにつけることができます。
では、ここでさらに独学に必要な参考書・教材について解説していきます。
弁理士試験に独学で勉強するための参考書・教材
まず短答対策のために必要な参考書と教材を紹介します。
①四法対照法令集
いろいろ市販されていますが、何でもよいです。
②青本(工業所有権法逐条解説)
特許庁のサイトからPDFデータを無料でも入手できます。詳しくはコチラ
③判例集
論文対策に判例を知っておくのは重要です。
「知的財産法判例教室」をマスターすればOKです。2020年8月1日現在新版はないみたいなので中古などからご利用ください。
④短答式過去問題集
LECの体系別短答過去問がおすすめです。
⑤参考書・教材
弁理士試験エレメンツがおすすめです。
独学用のテキストとして主流のものはこのエレメンツのみです。
一方、予算をさらに数万上げることができれば、スタディングの弁理士講座もおすすめです。ただし短答対策専用と割り切ってください。
もし本記事を読んで独学が難しそうだなあと思ったら通信講座を利用するのもありです。
10年くらい前は¥400,000くらいかかっていましたが、今では¥260,000ほどとほぼ半額で購入できます。
勉強法とおすすめの通信講座はこちらの記事で紹介しています。
-
-
弁理士試験の勉強時間を最短で一発合格する勉強法【合格者が教えます】
続きを見る
弁理士試験を独学でやると何年かかるの!?
弁理士試験を独学で合格するためには通常3年は覚悟したほうがよいです。
これはあくまでも目安ですが、予備校の通信講座を利用するよりも合格するための期間は長くかかると考えたほうがよいです。
1人独学で合格した友人がいまして、彼は独学で3年かかったそうです。
友人はそのときフリーターをしながら勉強をしていたそうで、予備校を受講していないもののレジュメを入手して独学して3年かかったそうです。
予備校の弁理士講座を利用するよりも合格率は低くなることも意識したほうがよいです。
弁理士試験では独学するメリットがあまりない
そもそもなぜ独学をしたいのでしょうか。
・費用を抑えたい ・自分のペースで勉強したい ・自分のスペックを試したい➤これはやめておきましょう。時間を無駄にするだけです。
一番大きな目的は費用をおさえたいことかなと思います。
僕も受験生だったときは、大手予備校の受講料が高すぎて、独学を考えたこともありました。
しかし、独学をすることのリスクも知っておいた方がよいです。
確かに予備校の教材は高いですが、独学の場合にも費用は多少かかりますし、それ以上に時間がかかります。
弁理士に限って言えば、予備校の教材の価格よりもむしろ時間の方が重要です。
というのも、あなたが弁理士の資格をとる目的は、知財の実務を積んで弁理士として活躍していくことにあると思います。
しかし、実務は資格以上にみにつけるのが難しいです。
筆者は、実務である特許明細書の作成に3年以上かかりました。資格合格は1年弱の勉強量で達成しています。
そして、資格と実務を両立させることは想像以上にハードです。
このため、もしあなたが若いうちに資格と実務の両方をみにつけたい、と思うなら、早めに資格をとって、時間に余裕をもって実務を積んでいく方が賢いですし、将来的にこのほうが稼げます。
独学は時間を多めにくらいますし、失敗するととりかえしがつかないので、筆者は、数十万払ってでも通信講座で勉強することをおすすめします。
そして、今は教材の価格は安すぎです。
必要な費用は30万円あればOKです。くわしくはこちらの記事でも解説しています。
-
-
弁理士試験に必要な費用は30万円あればいい話
続きを見る
例えば、資格スクエアであれば26万円ほどでそろえられるので1~2年で合格できればすぐに回収できてコスパ良すぎです。
弁理士試験におすすめの予備校は格安講座も含めてこちらの記事でまとめています。
資格をすぐとる➤実務のスキルアップに注力するというのが、この業界の効率のよいステップアップのやり方と思います。
弁理士試験に独学で合格できるのかのまとめ
ポイント 〇短答試験➤独学で合格は可能 〇論文試験(必須)➤独学で合格は難しい 〇口述試験➤独学で合格は可能
〇そのほかの質問集
続きを見る
弁理士試験の難易度と合格率はぶっちゃけ気にしなくてもよい理由
続きを見る
弁理士試験の短答試験攻略方法を1発合格した弁理士が解説します
続きを見る
弁理士試験の論文の攻略法を論文必須に1発合格した弁理士が教えます
続きを見る
弁理士試験に必要な費用は30万円あればいい話